南アフリカ共和国で使用されている通貨は「南アフリカランド(ZAR)」。

あまり聞きなれない通貨かもしれません。FX通貨として取り扱われているのには理由があります。

ここでは、南アフリカランドの特徴を見ていきましょう。

1.南アフリカランドは資源国の通貨

ゴールド

南アフリカ共和国は、非常に多くの鉱物資源を産出する国です。鉱物資源がこの国の経済を支えているといっても過言ではありません。

世界一の生産量を誇る金もここ数年は産出量が減少し、金と南アフリカランドの連動性は低くなってきているといわれています。しかし、依然、南アフリカランドと金相場は密接な関係あり、金の価値が上がれば南アフリカランドも買われる傾向にあるといえるでしょう。

南アフリカ共和国といえば金やダイヤモンドが有名ですが、そのほかにも鉄鉱石、マンガン、クロム、白金なども産出しています。ここ最近では、中国やインドなど新興国でこうした鉱物資源の需要が増加し、南アフリカランドの価値を高めているのです。

2.金利が高い

南アフリカランドの特徴の1つに、金利が高いということがあげられます。7~8年ぐらい前までの南アフリカ準備銀行の政策金利は、なんと10%を超えていました。

現在はリーマンショックなどの影響による経済悪化を受け、政策金利が少しずつ下げられて5~6%程度。それでも、他の国と比べると圧倒的に高金利です。

金利が高いということは、それだけスワップポイントを得ることができます。そのため、FXで南アフリカランドの取引する投資家では、スワップポイントを狙った中長期的な運用をする投資家も少なくありません。

3.高い成長率が期待できる

南アフリカは新興国の中でも成長率が高い国です。2010年にはサッカーのワールドカップが行われたり、格付け会社からも国債の格上げおこなわれたりと、これからまだまだ成長する可能性を秘めています。

経済成長すれば、それだけ投資家からお金が集まるため、南アフリカランドの価値も高くなるでしょう。

4.為替の変動が激しい通貨

チャート

これは新興国の通貨すべてに当てはまることですが、南アフリカランドは為替の変動が激しい通貨です。これは、新興国の通貨は他のメジャーな通貨に比べ、流動性が悪い、つまり調達コストがより多くかかってしまうため。南アフリカランドはいったん価値が下がると一気に暴落というリスキーな通貨なのです。

過去には、1日で10%も下落したことがあります。5年程度の長期で見た場合も、60パーセントの下落率を記録しました。

スワップポイントを狙って中長期で保有した場合、暴落するとそれまでの利益がなくなるという可能性もあるので注意が必要でしょう。

5.インフラ面の課題

南アフリカ共和国は、インフラがまだまだ未整備のところが多く、特に電力の供給能力が低下しているといわれています。

2014年には大雨で燃料の貯蔵施設が水につかり、15日間の計画停電も起きました。電力の供給能力は国の経済活動に直結します。今後、大きな電力不足が生じた場合は国自体の信頼性が揺らぎ、南アフリカランドの下落につながる可能性があるでしょう。

まとめ

見てきた通り、南アフリカ共和国は資源に恵まれています。中でも、金は南アフリカランドに影響を与えるため注意が必要です。

また、新興国の中でも成長著しい国のため、今後、南アフリカランドの価値が上がる可能性は十分あります。金利も高いため、スワップポイントを狙のもいいでしょう

しかし、新興国ならではの不安もあります。それは為替変動が大きいこととインフラ面での不安です。南アフリカランドはまだまだマイナーな通貨です。FXで取引を行う場合は、他のメジャーな通貨よりも注意して取引を行うことが必要でしょう。

スイス

「スイスフランショック」とは、スイスが行った突然の金融政策の変更によって発生した、為替の大変動のことです。

これにより、海外のFXの業者が倒産したり、国内のFX業者で取引していた個人投資家が大きな借金を負うはめになりました。

今回はスイスフランショックについて詳しく見ていきましょう。

1.スイスフランショックはなぜ起こったのか。その背景とは?

暴落チャート

スイスフランショックの発端は何だったのでしょうか。

スイスは永世中立国で有事に巻き込まれる可能性が少ないため、スイスフランは安定した通貨と考えられていました。ところが、リーマンショックやギリシャ問題などの影響で、投資家は安定した通貨であるスイスフランを買う傾向が強くなり、その結果、スイスフランの価値が高くなったのです。

スイスは輸出への依存度が高い国のため、スイスフラン高はスイス経済に大きな影響を与えます。危機感を強めたスイス国立銀行は、2011年9月対ユーロでの上限値を1.2000に抑えるため、無制限介入を開始しました。

対ユーロでの上限値が決まっていることは、投資家にとって投資しやすくなります。そのレンジの中で取引し、利益がでたらクローズすればいいのですから。ただし、一定のレンジでの取引のため、利益は小さくなります。そこで、高いレバレッジでの取引が通常化していました。

スイス国立銀行は無制限介入によって、結果的にユーロ建ての資産を増やしていくことになります。しかし、市場でユーロの下落は続きました。ユーロの下落はユーロ建て資産の価値の減少、しいてはスイス国民の資産の減少につながります。

そのため、スイス国立銀行は無制限介入を2015年1月15日に撤廃することにしました。問題はその撤廃が何の前触れもなく、唐突に行われたことです。

投資家は突然のことに驚き、一斉にユーロ売り・スイスフラン買いに転じます。その結果、スイスフランはユーロに対し、20分の間に41%も暴騰することになりました。

2.FX業界に与えた影響

スイスフランショックは、FX業界に今までにない大きな影響を与えました。あまりに短い期間での為替が変動したため、ロスカットが追い付かず、多額のマイナスを生じる結果となったのです。

多額のマイナスについて、海外のFX業者と国内のFX業者で対応が異なります。国内のFX業者は投資家に「追証」を求めてくるのです。追証とは、証券会社などに預けている保証金以上にマイナスがでた場合、その金額を追加で証券会社に納めなければならない制度です。

海外のFX業者には追証の制度はありません。そのため、投資家のマイナスは証券会社が持つことになります。

スイスフランショックでは、海外のFX業者が破綻するまでの影響を及ぼしました。イギリスのアルパリUKが破綻、その子会社のアルパリジャパンも破綻します。この他にもニュージーランドのExcelMarketsは破綻、 アメリカのFXCMは破綻こそしなかったものの、約2億2500万ドルの損失を生じ、3億ドルの融資を受けることになりました。

もっと深刻なのは日本の投資家です。国内のFX業者は追証の制度があるため、スイスフランショックで出たマイナスを、投資家が負わなければならなくなったのです

金融先物取引業協会が公表したデータによると、国内の投資家の負債額は個人・法人合わせて33億8,800万円に及びました。一瞬で数千万円の損失を負った個人投資家もおり、国内FX業者と投資家の間で訴訟も多く行われています。

まとめ

スイスフランショックでは、FXのリスクが浮き彫りになりました。このような急激な為替の変動の際にはロスカットが追い付かないことがあり、大きな損失が出ということが分かりました。このようなことは稀ですが、今後も絶対におこらないとは限りません。

追証のことや高レバレッジのリスクを考え、FX業者の選択やFXの取引をするようにしましょう。

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2016年6月23日に行われたイギリスの国民投票でEU離脱派が勝利し、イギリスのEUからの離脱が決定しました。

これを受けて、格付け会社が相次いでイギリス国債を格下げしています。

ムーディーズはAa1(ダブルAプラス)の格付けを守ったものの、見通しをネガティブに変更。フィッチ・レーティングスは「ダブルAプラス」から「ダブルA」に、S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)も「トリプルA」から「ダブルA」にそれぞれ格下げしました。

つまり、大手3社でイギリス国債は最上位ではなくなったわけです。このことがどのような影響を与えるのか、見ていきましょう。

1.格付け会社って何?

そもそも、「格付け会社」とはどのようなものなのか。よくニュースなどで聞きますが、具体的に何をしているのか、知らない人もいらっしゃるのでないでしょうか?

格付け会社は、国債や金融商品をランク付けする民間企業です。投資家に対して、その国債や金融商品が安全かどうかを判断する材料として、格付け情報を提供しています。

格付け会社のビック3が、先ほど紹介したムーディーズ、フィッチ・レーティングス、S&P。投資家はそれらの格付け情報を投資の判断基準にします。

国債や金融商品の提供側からすると、格付けが高ければ投資家からの人気が高くなり、利息を多少低くしてもお金が集まります。しかし、格付けが低ければ、投資家からの人気は低くなり、利息を高くしないとお金が集まりません。

ちなみに日本国債は「Aプラス」です。だいたい中の上といったところでしょうか。しかし、円は世界的に安全な通貨と思われているので、有事などで円は買われる傾向にあります。

格付けだけが為替市場に影響を与えるものではないことも、覚えておいた方がいいですね。

2.イギリス国債の格下げで何が起きた?   

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では、イギリス国債が格下げされたことで何が起きたのでしょうか? 外国為替市場では、格下げの影響を受けてポンドが売られました

対ドル相場では、一時1ポンド=1・31ドル台という31年ぶりの安値を記録。ロンドンの株式市場でも、金融大手の株価が約15%~17%という大幅な下落となりました。

現在は安定を取り戻しつつありますが、イギリス国債の格下げをきっかけにいろいろなことが起こるのではないかと危惧されています。

まず、イギリスの銀行の格付けが下がるのではないかという懸念。

イギリスの銀行の格付けが下がると当然、銀行に対する信用力が下がります。信用力が下がると、銀行が発行している債券の価値も下がりますね

債券の価値が下がるとリスク回避の流れができ、市場の動きが慌ただしくなります。イギリスの銀行が発行している債券には、世界中の投資家が投資しているのです。そのため債券の価値が下がれば、世界経済に影響を与える可能性もあるでしょう。

また、イギリスでは不動産の価値も下落しているといわれています。これは、ヨーロッパの中心、拠点としての価値が下がっているからです。

3.イギリス分裂の危機も…

最も危惧されている事項はイギリスの分裂です。S&Pも次のように指摘しています。

①イギリス国債の格下げがポンドの価値を低下させ、通貨ポンドが基軸通貨としての地位を喪失するのではないか。

②ポンドの下落は、予想を上回る景気の停滞や、それに伴う財政の悪化を起こすのではないか。

③スコットランドが再度独立についての住民投票を行うのではないか。

こうしたことが起きた場合、さらなる格下げが行われると思われます。特にスコットランドはEU残留を望んでいるといわれており、もし再び住民投票を行えば、イギリスから独立という可能性もあるでしょう。

まとめ

スコットランドの独立はイギリスの小国化を招き、ポンドの価値の喪失は免れません。

イギリスのEU離脱には最低でも2年はかかります。今後のイギリスの動きに引き続き、注意しておきましょう。

スイスは永世中立国。永世中立国とは、将来にわたって他国間の戦争には加わらないことを宣言し、他の国もそれを承認している国のことです。

永世中立国であることが、スイスフランにどう影響するのでしょうか? ここではスイスフランの特徴を見ていきましょう。

1.スイスフラン(CHF)は安定した通貨

スイスフランはCHFと表記され、スイスやその隣国のリヒテンシュタインで使われている公式通貨です。ヨーロッパの金融市場での取引量はユーロ、英ポンドに次いで第3位。

国際決済通貨(キーカレンシー)の一つになっているため、国際的に高い信頼を得ており、安定性も抜群です。その背景には、以下のようなことが挙げられます。

①強みとなる産業がある

スイスは観光業が盛んなうえに、時計、食品・飲料などの世界的な大企業があります。みなさんもご存じの世界的な時計ブランドが、スイスにはいくつもありますよね。

これは資源相場の動きに影響されない産業基盤を持っていること意味し、スイスフランの安定性につながっているのです。

②永世中立国を宣言している

スイスは永世中立国を宣言しており、その中立性を守るための強い軍隊も持っています。

そのため、他の国の戦争に巻き込まれる心配がないといえるでしょう。逆に他の国で有事が起こったときは、資金がスイスフランに流れる傾向があるので、注意しておきましょう。

2.金利が低いのでスワップポイントは狙えな

スイスはゼロ金利を続けるなど、金利が低い国として有名です。そのためFXではスワップ金利を狙っての取引はできません。スイスフランを使うなら「キャリートレード」がよいでしょう。

金利の低い通貨を借りてきて、より金利の高い通貨に換えて運用する。これがキャリートレードとよばれる取引です。

スイスフランを調達して売り、より金利の高い通貨を買って運用することで、2国間の金利差を利益として得るわけですね。

3.金との連動性が高い

2014年に行われた国民投票で、スイス中央銀行の金保有引き上げが否決されました。

しかし、スイスは昔から金を多く保有しており、スイス=金といった印象が根強くあるため、しばしばスイスフランは金相場に連動して動きます。世界で戦争やテロが発生すると、金とスイスフランがともに上昇する傾向にあるので、注意しましょう。

4.スイスフランに影響を与える経済指標

スイスフランに影響を与える経済指標には次のようなものがあります。

①SNB(スイス中央銀行)政策金利発表

年4回(3月、6月、9月、12月)発表されるスイス中央銀行の政策金利。スイスフランは金利が低く、日本と同じ様にマイナス金利になることもあります。

通常、金利が引き上げられるとその国の通貨は買われ、引き下げられると売られるという傾向が見られますが、2015年1月15日に起きた「スイスフラン・ショック」のときだけは例外でした。

SNBは2011年以来、為替相場において1ユーロ=1.20スイスフランまでという対ユーロの上限を設定していましたが、この日に上限の撤廃を表明。金利も-1.25%に引き下げられています。

対ユーロの上限撤廃は金融市場に大きなインパクトを与え、金利の引き下げにもかかわらず、スイスフランは大きく買われて急激なスイスフラン高となりました。

②消費者物価指数(CPI)

小売・サービス分野における販売価格を調査し、数値化したもの。インフレの動向を探るための指標ですね。

事前の予想値と比べてどうなっているかが重要で、予想値よりも良ければスイスフランは買われ、予想値よりも悪ければ売られやすくなります。

③KOF先行指数

KOF先行指数はスイスの経済研究所が発表している経済指数のこと。6〜9ヶ月先の経済動向を先読みします。

こちらも事前の予想値と実際の指数との比較が重要で、予想値よりも高いほどスイスフランは買われるのです。

まとめ

スイスフラン・ショックのような例外を除き、スイスフランは安定した通貨。世界からの信頼度が高いのも特徴です。

ただし、金利は低いため、FXではスワップ金利で利益を得るのは難しいでしょう。キャリートレードを行う際の、調達通貨として利用することをおすすめします。

EU参加国のうち、19か国で用いられているユーロ。

使われている国が多いということは、流通量も多いということです。

ユーロの動きを見極めるには、どのような点に気をつければよいのかまとめてみました。

ユーロは第2の基軸通貨

ユーロは1999年にEUの通貨を統一するために作られた通貨です。取引量、流通量ともに米ドルの次いで世界第2位。2016年現在、ユーロはEU参加国のうち19か国で使われているんですよ

19か国はそれぞれ独立した国であるため、ユーロ圏をまとめる銀行組織が必要です。そこで、欧州中央銀行(ECB)が作られました。しかし、EU参加国はそれぞれが中央銀行を持っていて、ECBだけで金融政策を決めることができません。

そこで、ECBと各国の中央銀行で構成された欧州中央銀行制度(ESCB)で、ユーロ圏の金融政策を決定。各国の中央銀行は、ESCBで定められた金融政策を実施することになっています。

ユーロの特徴

1.トレンドが読みやすい

ユーロは米ドルの次に取引量、流通量が多い通貨です。

第1の基軸通貨である米ドルが何らかの理由で売られると、次に信頼性の高いユーロに資金が流れ、値があがるという傾向があります。

2.19か国で使われている通貨

ユーロの特徴としてあげられるのは、何といっても19か国で使われているということ。EU加盟国のうち、1つの国の経済状態がよくても他の国の経済状態が悪いと、そのリスクを皆で共有しなければいけません。

そのため、加盟国全体の経済状況をある程度、チェックしておきましょう。特にドイツやフランスは全体に与える影響が強く、他の国でリスクがあったときにこの2か国でそのリスクをまかなうことができるかがポイントになります。

ユーロに影響を与える経済指標

アメリカや日本のように単一国の通貨ではなく、さまざまな国で使われているユーロ。

そのため多くのデータがユーロに影響を与えることになります。ここではユーロに影響を与える主な経済指標を見ていきましょう。

1.ユーロ圏全体の指標

①欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表

「銀行の銀行」といわれている中央銀行。各銀行にお金を貸しているわけですね。その際の金利を政策金利といいます。

一般的に通貨の信頼性や売買を左右するといわれている金利です。金利が上がれば通貨が買われ、逆に下がれば売られる傾向にあります。

②ECB議長や加盟国要人の発言

ECB議長の発言は当然、ユーロに影響を与えます。しかしEUの場合は加盟国の要人の発言により、為替レートが変動する場合があるためECB議長だけでなく、彼らの発言にも注意が必要です。

③消費者物価(HICP)

EU各国にはそれぞれ消費者物価指数がありますが、EUでは「消費者物価(HICP)」という加盟国の統一基準をつくっています。金利の動向を予想するうえで注意しておきましょう。

2.ドイツ・フランスの指標

ドイツやフランスはユーロに対する影響力が強いため、ユーロの動きを予想するためには、2国の経済指標を押さえておきましょう。

①ドイツ・フランスの失業率

ドイツとフランスの失業率は、各国の景気を判断する上で重要な指標です

② Ifo景況感指数

Ifo経済研究所はドイツの公的研究機関。ドイツの企業7000社の役員を対象に今後半年における景気の見通しのアンケートを行い、算出した景況感指数を月ごとに発表しています。

この指数が100を越える傾向が続くと、利上げを模索する可能性があるでしょう。

③ZEW景況感指数

ZEWはドイツの民間調査会社。機関投資家、金融関係者や市場関係者などに今後半年における景気の質問を行い、算出した景況感指数を発表します。

こちらも月ごとに結果が発表されますが、Ifoより1か月程度先行して発表されるので要注意ですね。

まとめ

上記の指数は為替相場に影響を与えますが、「事前の予想とどれぐらい違っているか」が影響度を決めます。

例え悪い指数が出ても、事前の予想と同じであれば大きく変動することはありません。

世界にその名をはせた大英帝国。国の勢いは通貨にも表れ、かつて英ポンドは世界の基軸通貨でした。

第二次世界大戦後、世界への影響力は低下したとはいえ、今も英ポンドは世界第4位の流通量を誇ります。

FXで英ポンドを扱う上で注意したい点をみてみましょう。

英ポンドは値動きが激しい!

英ポンドの特徴の大きな1つとして、「値動きが大きい」ということがあげられます。要因は以下の通り。

1.米ドルやユーロよりも高い価値

米ドル/円やユーロ/円よりも、為替レートが高い傾向にある英ポンド/円。価値変動する率が通貨と同じであっても、英ポンド/円の変動幅は大きくなり、値動きも大きくなります。

2.個人投資家が多い

海外よりもイギリス国内での取引が多い英ポンド。他の通貨よりも流通量が少なく、国内に個人投資家が多く存在します。

流通量が少なく、個人投資家が多いということは、値を動かそうとする動きがあると他の通貨よりもその影響を受けやすく、値動きが大きくなるということです。

短期間での為替差益が狙えるが、初心者は注意!

英ポンドは値動きが大きいため、短期間での為替差益が狙えます。また、短期間の売買で大口の取引が発生しやすいのも特徴。そのため、一時的な激しい値動きがあることを念頭に置いておきましょう。

しかし、大きな利益を短時間で得られるということは、大きな損も短期間で出すということ。トレードに慣れていない初心者の場合、急な値動きに対応できないこともあります。英ポンドはどちらかといえば、中上級者向きの通貨なのです。

以前は高金利が続いていた

現在は落ち着いている感がありますが、以前は高金利がずっと続いていました。そのため、スワップポイントで利益が出せるのも特徴の1つです。ただし、スワップポイントで利益を出すためにはある程度の期間、英ポンドを持ち続けなければいけません

前述したとおり、英ポンドは値動きが大きい通貨。ロスカットされないように気を付けないといけませんし、たとえ今下がってもまた急激に値が上がるということがあるため見極めが大事です。そのためにも、イギリス経済についての勉強は欠かせません。

英ポンドに影響を与える主な経済指標

イギリスの経済を知るために必要な経済指標を見ていきましょう。

1.イングランド銀行(BOE)政策金利

毎月上旬に発表。金利が上がると、ポンドを買い求める人が増えてポンド高になり、金利が下がればポンド安になります。

英ポンドの場合はスワップ金利のこともありますので、BOEが発表する政策金利を十分チェックしておきましょう。

2.BOEインフレレポート

BOEが毎年2月、5月、8月、11月の上旬ごろに発表するインフレの報告。発表後に1円以上動くということがよくあるため、この指標も重要です。

3.雇用統計(失業率)

雇用統計の指標は少なからず、為替に影響を与えます。雇用統計の良し悪しというよりは、事前の予想とどれだけ離れているかが重要です。

4.金融政策委員会(MPC)の議事録公表

MPCはBOEに設置されている委員会のこと。政策金利の決定などの重要事項の決定を行います。

5.BOEとMPC関係者の発言や動向

こちらも直接、為替に影響を与える場合があります。

6.国内総生産(GDP)

GDPは国の経済力を図る指標の中で最もよく使われる数値。情報の中で一番早い速報値が最も重視されます。

7.購買担当者指数(PMI)

製造業やサービス業の購買担当者を対象とし調査したもの。将来の景気動向を占う上で重要な指数です。

まとめ

繰り返しになりますが、英ポンドは値動きが大きく、ハイリターン・ハイリスクを生みやすい通貨

そのためイギリス経済の今後の予想等をしっかり見極めないと、大きな損を生みかねません。

FX初心者より中上級者向けの通貨ですが、英ポンドで取引するときは経済指標を把握し、よく考えてトレードしましょう。

FXを始めるなら、まずは押さえておきたい米ドルの特徴。数ある通貨の中でも、安定性と安全性の高さはいちばんです。米ドルを知ることは、世界の情勢に関心を持つこと。そして、FXで成功するための第一歩なのです。

米ドルは世界の基軸通貨

外貨預金から海外旅行、貿易、金融商品の売買、投資にいたるまで、国と国とのやりとりにはさまざまなものがあります。世界でいちばん利用されている通貨な何でしょうか? いうまでもなく米ドルですね。

米ドルは流通量・取引額ともに世界でもっとも多いことから「世界の基軸通貨(キーカレンシー)とよばれています。

米ドルの特徴

それでは、米ドルの特徴を見ていきましょう。

1.安定した通貨

前述のとおり、米ドルは世界の基軸通貨であり、世界でいちばん流通量が多い通貨です。たとえ、一部の投資家がまとめ買いしても、米ドル全体的な規模からいうとほんのわずかな影響しか与えず、為替レートが大きく上がり下がりすることはありません。

そのため、米ドルは各国の通貨の中で比較的安定した(上がり下がりがない)通貨といわれています。

2.情報量が多い

世界における米ドルに関する情報は、新聞やニュースなどでいつでも入手できます。つまり、取引の判断材料が多いということ。各国の通貨の中で比較的安定し、情報量が豊富で判断材料が多いことから、米ドルはFXを始めたばかりでなるべく損失リスクの低い通貨で取引したい方や、長期的に保有したい方向けの商品といえるでしょう。

米ドルに影響を与える要素

米ドルは比較的安定した通貨といわれていますが、まったく上がり下がりがないわけではありません。影響を与える要素がいくつかあります。米ドルを発行できるのは、アメリカ合衆国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度)だけ。FRBは中央銀行として、銀行の監督・規制や金融政策の実施、公開市場操作などを行います。

こうしたことが行われると、米ドルの価値・レートは変動します。銀行の監督・規制や金融政策の実施、公開市場操作の目的は、おもに適切な雇用の維持や物価の安定のため。

ゆえに、雇用の維持や物価の安定に関係する指標の発表や発言があると、米ドルに影響を与えるのです。代表的な経済指標は、下記の通り。

  • 雇用関連の経済指標…非農業部門雇用者数、失業率
  • 物価関連の経済指標…GDP
  • FOMC(連邦公開市場委員会)の声明文

経済指標の発表前には、情報機関や金融機関による予測が立てられます。為替はつねに何かの情報に基づいて動きますが、ポイントは失業率や雇用者数が低水準なのか高水準なのかというよりは、以前にくらべてどうだったのか、情報機関や金融機関などが発表した予測と比べてどうだったのかという点。予測と大幅に違えば、為替も大幅に動きます。

年に8回開催される米国FOMC(連邦公開市場委員会)の声明も、重視しなければなりません。FOMCは国債の売り買いオペレーションなどの手法を用いて、通貨の供給量を調整するため、為替に一定の影響を与えます。これとは別に、突発的に起こるFRB議長の発言や声明にも注意しましょう。

また、米ドルは世界各国で使われているため、紛争や戦争などの有事も為替に影響を与えます。米ドルは安定した通貨価値を持っているため、昔は「有事のドル買い」といわれ、紛争や戦争などがあったときには、日本円以外の世界中の通貨が売られて米ドルが買われる傾向にありました。

しかし、現在はイラク戦争や対テロ戦争、リーマンショックなどにより「有事のドル離れ」の傾向が強まり、円高ドル安になることも多くみられます。

まとめ

安定性ゆえにFXでは比較的扱いやすい通貨といわれる米ドル。しかし、アメリカ国内の雇用や物価にかかわる指数に影響されることを、頭に入れておきましょう。また、世界各地の有事の際にも動きます。

アメリカはもちろん、世界の動向にアンテナを張っておくことは、米ドルの動きを察知するうえで必要不可欠。米ドルの動きを知ることは、FXで利益を上げるための第一歩なのです。