世界にその名をはせた大英帝国。国の勢いは通貨にも表れ、かつて英ポンドは世界の基軸通貨でした。

第二次世界大戦後、世界への影響力は低下したとはいえ、今も英ポンドは世界第4位の流通量を誇ります。

FXで英ポンドを扱う上で注意したい点をみてみましょう。

英ポンドは値動きが激しい!

英ポンドの特徴の大きな1つとして、「値動きが大きい」ということがあげられます。要因は以下の通り。

1.米ドルやユーロよりも高い価値

米ドル/円やユーロ/円よりも、為替レートが高い傾向にある英ポンド/円。価値変動する率が通貨と同じであっても、英ポンド/円の変動幅は大きくなり、値動きも大きくなります。

2.個人投資家が多い

海外よりもイギリス国内での取引が多い英ポンド。他の通貨よりも流通量が少なく、国内に個人投資家が多く存在します。

流通量が少なく、個人投資家が多いということは、値を動かそうとする動きがあると他の通貨よりもその影響を受けやすく、値動きが大きくなるということです。

短期間での為替差益が狙えるが、初心者は注意!

英ポンドは値動きが大きいため、短期間での為替差益が狙えます。また、短期間の売買で大口の取引が発生しやすいのも特徴。そのため、一時的な激しい値動きがあることを念頭に置いておきましょう。

しかし、大きな利益を短時間で得られるということは、大きな損も短期間で出すということ。トレードに慣れていない初心者の場合、急な値動きに対応できないこともあります。英ポンドはどちらかといえば、中上級者向きの通貨なのです。

以前は高金利が続いていた

現在は落ち着いている感がありますが、以前は高金利がずっと続いていました。そのため、スワップポイントで利益が出せるのも特徴の1つです。ただし、スワップポイントで利益を出すためにはある程度の期間、英ポンドを持ち続けなければいけません

前述したとおり、英ポンドは値動きが大きい通貨。ロスカットされないように気を付けないといけませんし、たとえ今下がってもまた急激に値が上がるということがあるため見極めが大事です。そのためにも、イギリス経済についての勉強は欠かせません。

英ポンドに影響を与える主な経済指標

イギリスの経済を知るために必要な経済指標を見ていきましょう。

1.イングランド銀行(BOE)政策金利

毎月上旬に発表。金利が上がると、ポンドを買い求める人が増えてポンド高になり、金利が下がればポンド安になります。

英ポンドの場合はスワップ金利のこともありますので、BOEが発表する政策金利を十分チェックしておきましょう。

2.BOEインフレレポート

BOEが毎年2月、5月、8月、11月の上旬ごろに発表するインフレの報告。発表後に1円以上動くということがよくあるため、この指標も重要です。

3.雇用統計(失業率)

雇用統計の指標は少なからず、為替に影響を与えます。雇用統計の良し悪しというよりは、事前の予想とどれだけ離れているかが重要です。

4.金融政策委員会(MPC)の議事録公表

MPCはBOEに設置されている委員会のこと。政策金利の決定などの重要事項の決定を行います。

5.BOEとMPC関係者の発言や動向

こちらも直接、為替に影響を与える場合があります。

6.国内総生産(GDP)

GDPは国の経済力を図る指標の中で最もよく使われる数値。情報の中で一番早い速報値が最も重視されます。

7.購買担当者指数(PMI)

製造業やサービス業の購買担当者を対象とし調査したもの。将来の景気動向を占う上で重要な指数です。

まとめ

繰り返しになりますが、英ポンドは値動きが大きく、ハイリターン・ハイリスクを生みやすい通貨

そのためイギリス経済の今後の予想等をしっかり見極めないと、大きな損を生みかねません。

FX初心者より中上級者向けの通貨ですが、英ポンドで取引するときは経済指標を把握し、よく考えてトレードしましょう。

FXを始めるなら、まずは押さえておきたい米ドルの特徴。数ある通貨の中でも、安定性と安全性の高さはいちばんです。米ドルを知ることは、世界の情勢に関心を持つこと。そして、FXで成功するための第一歩なのです。

米ドルは世界の基軸通貨

外貨預金から海外旅行、貿易、金融商品の売買、投資にいたるまで、国と国とのやりとりにはさまざまなものがあります。世界でいちばん利用されている通貨な何でしょうか? いうまでもなく米ドルですね。

米ドルは流通量・取引額ともに世界でもっとも多いことから「世界の基軸通貨(キーカレンシー)とよばれています。

米ドルの特徴

それでは、米ドルの特徴を見ていきましょう。

1.安定した通貨

前述のとおり、米ドルは世界の基軸通貨であり、世界でいちばん流通量が多い通貨です。たとえ、一部の投資家がまとめ買いしても、米ドル全体的な規模からいうとほんのわずかな影響しか与えず、為替レートが大きく上がり下がりすることはありません。

そのため、米ドルは各国の通貨の中で比較的安定した(上がり下がりがない)通貨といわれています。

2.情報量が多い

世界における米ドルに関する情報は、新聞やニュースなどでいつでも入手できます。つまり、取引の判断材料が多いということ。各国の通貨の中で比較的安定し、情報量が豊富で判断材料が多いことから、米ドルはFXを始めたばかりでなるべく損失リスクの低い通貨で取引したい方や、長期的に保有したい方向けの商品といえるでしょう。

米ドルに影響を与える要素

米ドルは比較的安定した通貨といわれていますが、まったく上がり下がりがないわけではありません。影響を与える要素がいくつかあります。米ドルを発行できるのは、アメリカ合衆国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度)だけ。FRBは中央銀行として、銀行の監督・規制や金融政策の実施、公開市場操作などを行います。

こうしたことが行われると、米ドルの価値・レートは変動します。銀行の監督・規制や金融政策の実施、公開市場操作の目的は、おもに適切な雇用の維持や物価の安定のため。

ゆえに、雇用の維持や物価の安定に関係する指標の発表や発言があると、米ドルに影響を与えるのです。代表的な経済指標は、下記の通り。

  • 雇用関連の経済指標…非農業部門雇用者数、失業率
  • 物価関連の経済指標…GDP
  • FOMC(連邦公開市場委員会)の声明文

経済指標の発表前には、情報機関や金融機関による予測が立てられます。為替はつねに何かの情報に基づいて動きますが、ポイントは失業率や雇用者数が低水準なのか高水準なのかというよりは、以前にくらべてどうだったのか、情報機関や金融機関などが発表した予測と比べてどうだったのかという点。予測と大幅に違えば、為替も大幅に動きます。

年に8回開催される米国FOMC(連邦公開市場委員会)の声明も、重視しなければなりません。FOMCは国債の売り買いオペレーションなどの手法を用いて、通貨の供給量を調整するため、為替に一定の影響を与えます。これとは別に、突発的に起こるFRB議長の発言や声明にも注意しましょう。

また、米ドルは世界各国で使われているため、紛争や戦争などの有事も為替に影響を与えます。米ドルは安定した通貨価値を持っているため、昔は「有事のドル買い」といわれ、紛争や戦争などがあったときには、日本円以外の世界中の通貨が売られて米ドルが買われる傾向にありました。

しかし、現在はイラク戦争や対テロ戦争、リーマンショックなどにより「有事のドル離れ」の傾向が強まり、円高ドル安になることも多くみられます。

まとめ

安定性ゆえにFXでは比較的扱いやすい通貨といわれる米ドル。しかし、アメリカ国内の雇用や物価にかかわる指数に影響されることを、頭に入れておきましょう。また、世界各地の有事の際にも動きます。

アメリカはもちろん、世界の動向にアンテナを張っておくことは、米ドルの動きを察知するうえで必要不可欠。米ドルの動きを知ることは、FXで利益を上げるための第一歩なのです。