スイスフランショックでスイスフランはどうなった? FX取引をしていた人は大損?

スイス

「スイスフランショック」とは、スイスが行った突然の金融政策の変更によって発生した、為替の大変動のことです。

これにより、海外のFXの業者が倒産したり、国内のFX業者で取引していた個人投資家が大きな借金を負うはめになりました。

今回はスイスフランショックについて詳しく見ていきましょう。

1.スイスフランショックはなぜ起こったのか。その背景とは?

暴落チャート

スイスフランショックの発端は何だったのでしょうか。

スイスは永世中立国で有事に巻き込まれる可能性が少ないため、スイスフランは安定した通貨と考えられていました。ところが、リーマンショックやギリシャ問題などの影響で、投資家は安定した通貨であるスイスフランを買う傾向が強くなり、その結果、スイスフランの価値が高くなったのです。

スイスは輸出への依存度が高い国のため、スイスフラン高はスイス経済に大きな影響を与えます。危機感を強めたスイス国立銀行は、2011年9月対ユーロでの上限値を1.2000に抑えるため、無制限介入を開始しました。

対ユーロでの上限値が決まっていることは、投資家にとって投資しやすくなります。そのレンジの中で取引し、利益がでたらクローズすればいいのですから。ただし、一定のレンジでの取引のため、利益は小さくなります。そこで、高いレバレッジでの取引が通常化していました。

スイス国立銀行は無制限介入によって、結果的にユーロ建ての資産を増やしていくことになります。しかし、市場でユーロの下落は続きました。ユーロの下落はユーロ建て資産の価値の減少、しいてはスイス国民の資産の減少につながります。

そのため、スイス国立銀行は無制限介入を2015年1月15日に撤廃することにしました。問題はその撤廃が何の前触れもなく、唐突に行われたことです。

投資家は突然のことに驚き、一斉にユーロ売り・スイスフラン買いに転じます。その結果、スイスフランはユーロに対し、20分の間に41%も暴騰することになりました。

2.FX業界に与えた影響

スイスフランショックは、FX業界に今までにない大きな影響を与えました。あまりに短い期間での為替が変動したため、ロスカットが追い付かず、多額のマイナスを生じる結果となったのです。

多額のマイナスについて、海外のFX業者と国内のFX業者で対応が異なります。国内のFX業者は投資家に「追証」を求めてくるのです。追証とは、証券会社などに預けている保証金以上にマイナスがでた場合、その金額を追加で証券会社に納めなければならない制度です。

海外のFX業者には追証の制度はありません。そのため、投資家のマイナスは証券会社が持つことになります。

スイスフランショックでは、海外のFX業者が破綻するまでの影響を及ぼしました。イギリスのアルパリUKが破綻、その子会社のアルパリジャパンも破綻します。この他にもニュージーランドのExcelMarketsは破綻、 アメリカのFXCMは破綻こそしなかったものの、約2億2500万ドルの損失を生じ、3億ドルの融資を受けることになりました。

もっと深刻なのは日本の投資家です。国内のFX業者は追証の制度があるため、スイスフランショックで出たマイナスを、投資家が負わなければならなくなったのです

金融先物取引業協会が公表したデータによると、国内の投資家の負債額は個人・法人合わせて33億8,800万円に及びました。一瞬で数千万円の損失を負った個人投資家もおり、国内FX業者と投資家の間で訴訟も多く行われています。

まとめ

スイスフランショックでは、FXのリスクが浮き彫りになりました。このような急激な為替の変動の際にはロスカットが追い付かないことがあり、大きな損失が出ということが分かりました。このようなことは稀ですが、今後も絶対におこらないとは限りません。

追証のことや高レバレッジのリスクを考え、FX業者の選択やFXの取引をするようにしましょう。

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