スコットランド独立とポンドの関係性!FX取引にどんな影響が?

スコットランドの街

2014年9月18日。スコットランドで、イギリスから独立をするかどうかの住民投票が実施されました。

結果は独立反対が55%、賛成が45%で独立は否認されましたが、一時は賛成派が反対派より上回っていると報道され、市場は混乱します。

では、スコットランドの独立は、イギリスやポンドにどのような影響を与えるのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。

1.スコットランドとイギリスの歴史

もともと、スコットランドは独立した1つの国でした。その後、イングランド、つづいて北アイルランドと合併して今のイギリスになります。

1960年代、スコットランド沖で北海油田が発見されました。この北海油田がのちのスコットランド独立問題の1つの争点になります。

スコットランドでは徐々に独自の議会を設置したいという声が高まっていき、1979年の住民投票では否決されたものの、1997年の住民投票で可決。1999年にスコットランド議会を設置し、約300年ぶりに自治権を得ます。

一時的に独立志向は弱まりますが、2011年のスコットランド議会の総選挙で、独立の推進を掲げるスコットランド国民党が過半数の議席を獲得。2012年に住民投票の実施が決まりました。

2014年に住民投票が実施されましたが、独立は否認。住民投票は日本でもニュースで大きく報じられたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。

2.もしも、スコットランドが独立したら…

スコットランドが独立したらどうなっていたでしょうか。

①為替市場

2014年、一時独立賛成派が優勢と言われたときにはポンドが急落しました。対ドルで1ポンド=1.61ドル半ばまで値を下げ、その年の安値を更新。対円でも1ポンド=約170円となり3か月ぶりの安値をつけています。

その後、独立が否認されたことで日々の動きは大きく変動しながら、この流れは徐々に回復していきました。

もしもスコットランドが独立した場合、ポンドは大きく下落し、ポンド・ユーロ売りのドル・円買いの流れになるでしょう。

②ポンド問題

独立した場合、スコットランドは国の通貨としてポンドが使えなくなるかもしれません。イギリス政府は「スコットランドが独立したらポンドは使わせない」、スコットランドは「イギリスはスコットランドのポンド使用を妨げることはできない」と言い分は対立しています。

もし新通貨が誕生するとなると、為替市場や世界経済に混乱を招ことになるでしょう。

③北海油田問題

スコットランドが独立を考える最大の原因といっていいのが、北海油田をめぐる問題です。

北海油田の大部分はスコットランドの領海にあります。しかし、その利権はイギリス政府が握っているため、スコットランドは北海油田による利益を独占できません。

スコットランド国民党は「独立すればスコットランドの人1人あたりの所得が年約17万円増加する」と主張しています。

④EUへの加盟

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スコットランドはEUへの残留を希望していましたが、イギリスは離脱を決定しました。今までに加盟国から分離した地域や国がEUに加盟した前例がなく、またスコットランドは中央銀行がないためEU入りは難しいとされています

もし、スコットランドが独立し、EUへの加盟を希望すると、ヨーロッパ全土を巻き込んだ問題に発展するでしょう。

⑤債務問題

スコットランドが独立した場合、イギリスが抱える債務のうち、1,000億ユーロ以上を負担する必要があるといわれています。

独立した場合の国債の格付けは「シングルA」程度になるのではないでしょうか(格付けはAAA〈トリプルA〉を最高にAAA~A、BBB~B、CCC~Cと分かれる。さらに、それぞれの階級に+、-を加えて3段階に細分化する。投資に適格とされるのはBBB-までとされている)。

国債の格付けが低いとお金が集まりませんので、いきなり財政が苦しくなる危険性を伴います。

まとめ

スコットランドの独立問題は、2014年の住民投票で否認され一旦は落ち着きました。しかし、イギリスがEUからの離脱を決めたことで、この問題が再熱する可能性があります。

EUにとって、イギリスのEU離脱だけでも大問題。そこにスコットランドの独立問題が加わるると、ユーロッパ全土の経済が混乱するでしょう。

スコットランドの独立問題はつねにくすぶり続けています。今後もスコットランドの動きに注意しておきましょう。

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