英国国民投票によるEU脱退でポンドはどうなった。その時FXでは何が起こる?

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2016年6月23日、英国でEUからの離脱の是非を問う国民投票が行われました。結果はEU離脱派の勝利に終わります。

では、その国民投票が世界経済にどのような影響を与えたのでしょうか。くわしく見ていきましょう。

1. そもそも国民投票はなぜ行われたのか?

そもそも、なぜ国民投票が行われることになったのでしょうか? 2009年ごろから欧州議会議員選挙やイギリス統一選挙で、EUからの離脱を唱える英国独立党が議席数を伸ばしはじめます。

2013年、キャメロン首相はその動きをけん制するために、国民投票をする方針であると表明したのです。

なぜ、EUからの離脱を唱える英国独立党が躍進してきたのか? それは、イギリス国民の間に移民や難民の増加による不満や、EUにおける債務危機に対しての不信感があったからです。

①移民や難民の増加

移民の増加はイギリス人の失業率悪化を招きます。また、難民の費用は国の税金から支払われることも、イギリス人の不満につながりました。

そのため、EUから離脱したいと思う人が増えてきたのです。

②EUにおける債務危機

EUにおける債務危機は、もともとギリシャの財政危機が発端です。それがEU各国に飛び火しました。イギリス人の中には「EUに加盟していなければ他国の財政危機の影響は受けなかったのに…」と思う人が増えていきます。

EU残留派にも言い分があります。それはEUから離脱すると、企業や金融機関がイギリスから出ていくのではないかという懸念です。EUの加盟国間では関税はかかりません。そのためEUで取引をしたい多くの企業は、イギリス特にロンドンに支店を置いています。

しかし、イギリスがEUから離脱すると、イギリスとEU加盟国との取引に関税がかかるために企業や金融機関がイギリスから出ていき、他のEU加盟国、特にフランスやドイツに移るでしょう。それはイギリスで多くの失業者が出ること意味します。

2. 国民投票の結果と為替への影響

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国民の税負担の増加や失業率の増加を訴えたEU離脱派と、ロンドンの地位低下や金融業界の失業者の増加を訴えたEU残留派。当初の予想では、EU残留派が勝利するという見方が多数を占めていました。

しかし、結果は離脱票が51.9%、残留票が48.1%。離脱派が勝利します。当初の予想を裏切る形となったため、市場は大きく動きました。

日経平均株価は前日より1200円以上も値を下げ、1万4952円に。これは史上8番目の下げ幅でした。

為替市場はどうだったか。ポンドを売って、ドルや円に換えようという動きが加速しました。ポンド・ドル相場が1.33ドル台と1985年以来31年ぶりの安値をつけ、ドル円相場も一時1ドル99円台に突入します。これは数日経っても収まらず、世界経済は大混乱に!

3. イギリスの今後はどうなる?

イギリスはすぐにEUを脱退できるのでしょうか。答えはNOです。少なくとも脱退まで2年はかかります。

EUを脱退するには、リスボン条約で2年かかることが決められているからです。脱退までの流れを見てみましょう。

①EU理事会へ通告

EU理事会に脱退を通告ここから脱退まで2年かかります。

②EU委員会と交渉

脱退するための段取りや条件を、EU委員会と交渉する必要があります。EUもイギリスも当然、自分に有利になるように交渉したいと思いますよね。

EUは離脱が他の加盟国に及ばないようにしたいので、厳しい条件をつけると予想されますし、イギリスはできれば関税をかけたくないと思っているので、交渉は難航し長期間化が予想されるでしょう

③EU議会の承認

交渉がまとまっても、EU議会の承認を受ける必要があります。EU議会過半数の承認を得なければなりません。

④EU理事会の承認

EU議会で過半数の承認をうけると、最後の関門はEU理事会の承認。ここで脱退協定が承認され、イギリスのEU脱退が正式に決まるのです。

まとめ

国民投票が終わっても、まだ長い道のりがあります。

この過程で、さらなる混乱がおこる可能性も否定できません。

脱退協議の混乱は即、マーケットの混乱につながる可能性もあるため、今後もイギリスの動きには注視が必要でしょう。

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