いったいどの通貨が良いの?事件から見えてくる、選ぶべき通貨ペア

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FXを始めるうえで、もっとも重要なのが通貨選び。契約を結ぶFXの会社によっても、そのペア数はわかれますが、少ないところではおよそ10前後、多いところでは60前後のペア数があります。

その中で、自分がトレードしやすく、かつ利益が出せるペアを探すのは、FXを始めたばかりの人にとっては、最初の難関ともいえるのではないでしょうか?

 世界の情勢から読み解く通貨選択。通貨の特徴も把握することも選択の鍵。

通貨ペアを選択する上で、重要な情報になるのが世界情勢。内争はもちろん、独立や経済的ショック、経済連携からの離脱、政策や国の代表の交代など、国家が大きな動きを見せた時こそ、通貨の価値も大きな変動を迎えます。過去の事例から、世界各地で起こった事件が、通貨にどのような影響を与えたのか、具体的に見てみましょう。

ここでは、FXトレードで人気の高い通貨ペア、

  • 米ドル
  • ユーロ
  • ポンド

に的を絞って見ていきます。

 【$】圧倒的な人気の米ドル。世界の基軸とも言える通貨の特徴とその背景

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米ドルと言えばキーカレンシー(世界の基軸となる通貨)です。

米ドルの特徴は「高い安定性」とその「情報量の多さ」。世界の基軸通貨と言われるだけあり、高い安定性を誇り、判断材料となる情報も多いため、初心者でも扱いやすい通貨の一つです。米ドルが影響を受ける要素として、特に注目すべき情報は、次の3つ。

  • 失業率などの雇用関連の経済指標
  • GDP
  • 連邦公開市場委員会の声明文 などがあげられます。

また、各地の内争や戦争も、米ドルに影響を及ぼすことが多いため、重要な情報です。

米ドルの特徴について、もっと詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ 世界の基軸通貨。米ドルの特徴とは。FXで利益を上げるには!

FRB議長はアメリカ金融政策の最高責任者。議会証言は特に注目!

先ほど、米ドルが影響を受ける情勢として、連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文をあげました。このFOMCは、FRB(連邦準備制度理事会)によって運営されている組織です。

FOMCとは、日本で言う中央銀行のような役割を一部担い、金融政策の基本方針、ドルの流通量の調整などを行っています。このFOMCを運営するFRBの、最高責任者であるFRB議長の発言は、世界経済に大きな影響を与える発言です。世界中の投資家は、ドルの先行きを見るのに、まずこの方の発言に注目しています。

現FRB議長のイエレン氏が2016年9月に、それまで前向きだった利上げを先送りにするとの見解を示した時、ドル安が加速。彼女の発言を機に、世界中の投資家が、ドルを手放したということです。

イエレン氏の議会証言と米ドルの値動きについて、さらに詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ イエレン議会証言で米ドルが動く。基軸通貨とFXの特徴

【€】ドルに次ぐ人気!EUの通貨ユーロと各地の事件から見えてくるその影響

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世界で二番目の基軸通貨と言われているユーロ。ユーロはEU加盟22か国のうち、19か国で使用されています。

このユーロの特徴は、「トレンドの読みやすさ」。米ドルや円とは異なり、19か国の共通通貨のため、それだけ参考とすべき指標もたくさんあります。ユーロのトレンドを読み解くには、次の2つの視点から見るようにしましょう。

  1. ユーロ全体の指標
  2. ドイツ・フランスの指標

ユーロ全体の指標とは、欧州中央銀行の金融政策や加盟国要人の発言など。ドイツ・フランスの指標とは、ドイツ・フランスの失業率や景況感指数などです。

米ドルが売りに出されると、ユーロの値が上がる傾向があることなどからも、貨幣価値の上がり下がりは読みやすい通貨と言えます。

ユーロの特徴について、もっと詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ FXはユーロで取引!特徴を抑えてトレードしよう!

ギリシャ問題が与えたユーロへの影響。今後も懸念されるギリシャ問題。

ユーロと言えば、ギリシャ問題が記憶に新しいと思います。ギリシャが危機的状況に陥ったことは、実は2015年が初ではありません。2010年にも、既に1度目の危機的状況を迎え、同年10月と2012年2月の2度に渡り、IMFからの資金援助を受けています。

2015年、IMFからの援助の返済期限が間近に迫ったその時、ギリシャの経済状況は好転していないことが発覚。これが、最も記憶に新しいギリシャ問題です。

2010年にしろ、2015年のギリシャ危機にしろ、このどちらでも、EU加盟国であるギリシャが財政破綻をしているという事実は、世界に大混乱を招きました。ユーロは売りに出され、ギリシャ国債は格下げ、そして各国の株価も下落。下手をすれば、巻き添えで連鎖的に破綻を迎える国が出てくることも懸念されました。

何とか3度目の金融支援を受けることができたギリシャでしたが、未だに根本的な問題は解決に至っていません。今後も、ギリシャ危機による、世界経済の大混乱は懸念されています

ギリシャ問題とユーロについて、さらに詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ ギリシャ問題は、EU・ユーロにどんな影響を与えた?FXトレーダー必見!

【£】かつての世界基軸であるポンド。変革の時を迎えた英国に、世界の投資家はどう答えたのか。

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かつてポンドは世界基軸でした。今でこそ、かつてのような勢いはないものの、それでも流通量は世界第4位を誇っています。

そのポンドの特徴と言えば、「為替レートが高いこと」と「個人投資家が多い」こと。個人投資家が多いということは、それだけ値動きも大きくなりやすいということです。

ポンドを購入する際に、参考となる経済指標は次の7つ。

  • イングランド銀行の政策金利
  • BOEインフレレポート
  • 雇用統計
  • 金融政策委員会の議事録公表
  • BOE、MPC関係者の発言と動向
  • GDP
  • PMI

先ほど書いた通り、ポンドは個人投資家が多い分、値動きが激しくなるので、FXを始めたばかりの人には、難易度が高い通貨です。十分な経験と、判断力が身についてから取引を始めた方がよいでしょう。

ポンドの特徴について、もっと詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ 金融の本場!ロンドンの英ポンド。FX通貨としてどんな特徴があるの?

2016年6月英国のEU離脱決定。その時のポンドの動きは?

2016年の6月、英国がEU離脱の是非を問う国民投票を行い、少数ながらも離脱の支持派が勝利したことは、つい先日のことですね。

英国のEU離脱の最初の声は、実は2009年頃からありました。当時はまだ少数派だった離脱の声も、移民や難民の増加に伴う雇用の低下や、EUの債務危機に対する不信感により、徐々にEU離脱の支持の波紋を広げ、遂にギリシャ危機を機に、大多数の声となったのです。

6月の国民投票で、英国のEU離脱表明後は、多くの投資家がポンドを売りに走りました。その結果、ポンド・ドル相場は31年ぶりの安値を記録。そしてドル円相場もその余波をくらうことになりました。

EU離脱を決定した英国ですが、実際に離脱できるまでに、2年の歳月が必要です。実際に離脱になるまでに、ポンドを巡る世界の経済的な混乱はまだまだあるでしょう。日本も例外ではなく、英国のEU離脱に備え、情報を収集し対策を講じているところです。 参照:経済産業省 英国のEU離脱(Brexit)に、どう対応するか

英国のEU離脱表明と、ポンドの動きについて、更に詳しく知りたい方はこちら。 ⇒ 英国国民投票によるEU脱退でポンドはどうなった。その時FXでは何が起こる?

無関係のようで、世界の経済はつながっている。

FXのトレードが世間に広く普及されてから、あちらこちらで通貨の売買が行われるようになりました。

一見すると、自分が購入した貨幣とは、全くの関係がないように見える事柄でさえ、影響を及ぼすことさえあります。

世界経済の先行きは常に不透明。過去の事例や、先人の知恵に習い、賢く、粘り強く、利益を出して行きましょう。